2023.11.13
医療法人社団ありせファミリー歯科ブログにようこそ。
今回は、下顎骨の骨折についてご説明します。
下のエックス線写真は、撮影時20代男性の方のものです。
スポーツ時の外傷で、顎の痛みがあり受診されました。
顎の関節のずれが生じていましたが、骨には異常が見られませんでした。
当日は、脱臼部の整復処置のみで、すぐに回復しました。
その約1週間後にも、再びスポーツで同じ場所をぶつけて、痛みがあると言うことで、再度来院されました。
その際のエックス線写真がこちらです。
骨折の線が、黒いラインとして見えるのがわかります。
総合病院の口腔外科に紹介させていただきました。
精密検査の結果、手術ではなく、自然治癒を待つことになりました。
下のエックス線写真は、その6ヶ月後のものです。
骨折ラインは、目立たなくなっていますが、よく見るとまだ確認できます。
親知らずは抜歯されています。
さらにその3年後のエックス線写真がこちらです。
すっかり治療しています。
黒い骨折ラインは確認できなくなりました。
ご本人さまによると、全く違和感なく生活できているそうです。
今回の治療では、手術をすることなく、親知らずの抜歯のみを行い、普通に日常生活を送りながら、治癒したケースです。
人間の持つ治療力は、本当に不思議で素晴らしいと、改めて感じたケースでした。